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空き家を放置するとどうなる?デメリットから処理・活用方法まで詳しく解説します!

「放置された空き家問題」がニュースで取り上げられるようになった昨今。なんとなく「空き家はよくない」と思っている方も多いのではないでしょうか。一方で、実際にどのような問題が起こるのかを知らない方も多いでしょう。本記事では、空き家を放置することで起こる様々な問題から空き家の処理・活用方法まで解説していきます。

そもそも「空き家」の定義とは?

空き家 定義

国土交通省が定めている「空家等対策の推進に関する特別措置法」によると、

「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がな

されていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。

引用元:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html

と明記されています。

つまり、1年を通して人の出入りがなく電気やガス、水道などを使用している実績がない建築物のことを指します。ガスを使用していないから空き家である、ということではなく、総合的に見て判断されます。

空き家には4つの種類がある

一口に「空き家」と言っても、用途によって4つの種類に分けられます。

  • 賃貸用の住宅

新築・中古は問わず、賃貸用として空き家になっている住宅のことを指します。

  • 売却用の住宅

新築・中古は問わず、売却用として空き家になっている住宅のことを指します。

  • 二次的住宅

一時的な目的のために使用される住宅を指します。週末や長期休暇時など、避暑・避寒・保養目的で使用される別荘のような家や、残業で帰宅が遅くなるときに寝泊まりするだけの家など、普段は人が住んでいない家のこと。

  • その他の住宅

上記で紹介した「賃貸用の住宅」「売却用の住宅」「二次的住宅」以外の人が住んでいない住宅です。具体的には、転勤や入院などの理由により、長期間不在にしている住宅や、建て替えを目的に取り壊す予定になっている住宅も含まれます。

特定空家ってなに?

国土交通省が定める「空家等対策の推進に関する特別措置法」によると、具体的な判断基準は4つあります。

・倒壊等著しく保安上危険となる恐れのある状態
・著しく衛生上有害となる恐れのある状態
・適切な管理が行われないことにより、著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

の4つです。このように、空家に分類された中でも、建築物の周辺に悪影響を及ぼす恐れのあるものや、危険性のあるものが「特定空家」と呼ばれます。

「空室」と「空き家」の違いって何?

「空き家」とは、1年以上人が住んでいない住宅のこと。一方で、「空室」は人が住んでいない“集合住宅”などを指します。「空室」という言葉自体、マンションやアパートなど集合住宅に向けて使われることが一般的です。

総務省統計局が発行した「平成30年住宅 土地統計調査」では、賃貸用の空き家が431万戸あると記載されています。しかし、賃貸の多くはマンションやアパートといった共同住宅です。「空室」と「空き家」が混同されやすい状況が生まれていますが、この2つは異なるものなので、意識しておきましょう。

空き家を放置するデメリットとは?

デメリット

空き家を放置することで大きく「金銭的」「老朽化」「社会的」「特定空き家に指定される」の4つのデメリットが挙げられます。例えば、納税額が高くなる、資産価値の低下、近隣住民へのトラブル発生、放火などの犯罪というように、空き家を放置することで発生するデメリットを理解した上で、空き家に対する対策が必要です。

金銭的なデメリット

金銭的なデメリットとして、「税金」「維持費・修繕費」「資産価値の低下」が挙げられます。お金に関わる部分ですので、気になっている方も多いでしょう。それぞれどのようなデメリットが発生するのか解説します。

税金は常に発生する

 

空き家に対して課税される税金には種類があります。一般的に知られているのは、建物を所有していることで課される「固定資産税」です。空き家を放置している時でも「固定資産税」は徴収されてしまいます。またその他にも売却した際に課される「所得税・住民税」、相続した際に課される「相続税」などが挙げられます。税金の納税義務を怠ると、財産の差し押さえに繋がりますので、きちんと把握しておくことが重要です。

下記記事で詳しく紹介されていますので、参考にご覧ください。
https://souzoku.asahi.com/article/14379338

維持費や修繕費がかかる

 

維持費としては、電気や水道などのインフラをそのまま契約した状態だと、基本使用料が毎月発生します。また、「固定資産税」などの税金の他にも、火災保険もかかるため、維持費だけでも大きな出費となります。また、空き家を放置することで、雨漏りや柱の腐食など建物の傷みが早くなり、空き家を売却する際に多額の修繕費が必要になることも。空き家を活用するにしても、売却するにしても、適切に管理しておくことが重要です。

資産価値の減少

 

長年空き家を放置し、人が住んでいない状態が続くと、雨漏りやカビの発生、家屋の腐食など建物が経年劣化していきます。そのため、建物としての資産価値がますます減少します。最悪の場合、いざ売却しようとしても買い手が見つからないことも。資産価値が減少する前に、適切に管理を行ない、必要であれば売却を検討しましょう。

老朽化や傷みによるデメリット

空き家をそのまま放置していると、換気されないため湿気が多くなり、建物の老朽化や傷みが急速に進行します。「倒壊」「放火」「損害賠償」という視点から、老朽化によるデメリットを紹介します。

腐食や老朽化による倒壊

 

日本は木造住宅が多く、定期的に換気をするなど建物を適切に管理しておかなければ、木材の傷みや腐食が発生します。このように老朽化が進むことで、建物としての耐久力が弱くなり、台風やゲリラ豪雨、地震などがきっかけで倒壊する恐れがあります。建物が倒壊する前に、解体や売却などの対応をする必要があるでしょう。

空き家を狙った放火

 

空き家は放火犯にとって格好の標的です。特に人通りが少なく、人が立ち入りにくい場所などにある空き家は要注意。また、管理されていない空き家は、燃えやすいゴミや枯れ葉などが散乱していることが多いため、放火犯に狙われやすくなります。空き家であっても定期的に清掃を行ない、人が出入りしていることをわかるようにすることで、狙われる確率を軽減することができるでしょう。

近隣住民からの損害賠償請求

 

建物の老朽化に伴い倒壊してしまい、「近隣住民に怪我をさせてしまった」あるいは「近隣住民の住宅に損害を与えてしまった」などの問題が発生する可能性があります。この場合、空き家の所有者に損害賠償請求されることがあります。損害を与えた度合いにもよりますが、非常に高額になる可能性があります。また、火災保険がおりないケースもあるので、空き家を放置するリスクは高いと言えるでしょう。

社会的なデメリット

社会的なデメリットとして、「不法投棄」「犯罪の温床になる」「野生生物や害虫が増える」が挙げられます。これらが原因で、近隣住民へ被害が及んだり、思わぬところで損害賠償に繋がることもあります。それぞれ解説します。

不法投棄でゴミが溢れる

 

一度不法投棄されてしまい、そのままにしていると「ここは空き家だから捨てても大丈夫なんだ」と人間の心理が働き、捨てる人が多くなり徐々にゴミが増えていってしまいます。ゴミの種類は粗大ごみから生ゴミなどの悪臭が発生するものまで様々です。生ゴミがあることで悪臭はもちろんのこと、害虫や害獣などの繁殖に繋がり、近隣住民に迷惑がかかることがあります。

犯罪の温床に

 

人の出入りがなく管理されていない状態だと、薬物の取引など犯罪が行なわれるケースもあります。その他にも、不審者が出入りしたり、勝手に家に住みついてしまうこともあり、思わぬ事件が発生することもあるでしょう。

野生生物や害虫の棲家になる恐れ

 

定期的な清掃がされていない空き家には、シロアリ・ダニ・ゴキブリ・ノミ・スズメバチなどの害虫が発生します。また、ネズミなどの野生生物も繁殖する恐れがあります。このように、害虫や野生生物が繁殖すると、死骸や糞尿が原因で悪臭が発生し、近隣の住宅にまで影響が及ぶことも。近隣トラブルに発展する前に、定期的な清掃などの対策が必要です。

「特定空家」に指定されるとどうなる?

「特定空き家」に指定されると、前述のデメリットのリスクが高くなることはもちろんのこと、納税の負担が大きくなることや取り壊しを行なわれることもあります。それぞれについて具体的に見ていきましょう。

固定資産税が6倍になることも

 

土地や住宅などの不動産を所有していると固定資産税がかかります。空き家の場合も同様に固定資産税がかかりますが、軽減措置(住宅用地の特例措置)が適用されているため、通常の6分の1の負担で済みます。しかし「特定空き家」に指定されてしまうと、固定資産税の軽減措置の対象外となってしまい、納税の負担が大幅に増えてしまいます。

行政代執行による取り壊し

 

行政代執行とは、建物の所有者にかわって行政が建物の取り壊しやゴミの撤去などを行う措置のことです。特定空き家に指定されたからといってすぐに措置が取られるわけではなく、所有者に対して何度か是正勧告や要求が行なわれます。それでも所有者が対応しない場合は、行政が強制的に建物に立ち入り必要な措置をとります。ただし、ここで注意点があります。それは、行政が代わりに措置をとった費用は、所有者に請求されるということです。数十万円から数百万円になるケースもあるので、行政代執行が行なわれる前に所有者自身で対応しましょう。

空き家を処分&活用する方法

空き家 処理・活用方法

ただ空き家を所有しているだけだと、様々なデメリットがあることを解説してきました。では、いらない空き家はどのようにすれば良いのでしょうか。空き家を処分もしくは活用するための4つの方法をご紹介します。

売却する

建物を売却することで、固定資産税や維持・管理費の負担や手間から解放されます。また、空き家を放置していると経年劣化が進み、それに伴い建物の資産価値も下がっていくので、早めに検討することをおすすめします。また、売却する方法として、建物をそのまま売却する方法と、建物を解体し更地にした状態で売却する2種類の方法があります。ご自身の建物の状態や手間を考慮して選択すると良いでしょう。

解体して更地にする

老朽化が進んだ空き家をそのままにしておくと、倒壊のリスクが高まることはもちろんのこと、強風などで建物の一部が飛んでいき、近隣住民へ迷惑がかかることもあります。そのため、老朽化が進んでいる場合は、解体を選択することも選択肢の一つ。しかし、建物を解体し更地の状態にすると、税金の軽減措置の対象外となり納税額が大幅に上がるので、注意が必要です。

親族が住む・賃貸として活用する

親族に代わりに住んでもらう、もしくは賃貸として活用する方法もあります。親族に住んでもらう場合、費用負担について話し合いが必要ですが、賃貸として貸し出すと毎月一定額の家賃収入を得ることができます。建物を所有しているだけでも、固定資産税などの費用がかかってしまいますので、賃貸として貸し出す方法はとても有効な手段です。

寄付

自治体に寄付を申し出ると、建物や土地の調査や検討を行ない、寄付を受け付けてくれることがあります。自治体としても、固定資産税の税収が減る、管理の手間が増えるなどデメリットがあるため、申し出たからといって必ず寄付できるわけではありませんので、注意が必要です。もし、自治体で寄付を受け付けてもらえない場合は、「空き家バンク」という「空き家を借りたい人と貸したい人を繋ぐ仕組み」の利用を検討してみても良いでしょう。

空き家を放置することはデメリットだらけ

この記事では、空き家の定義から空き家を放置することのデメリット、そして空き家の処理・活用する方法をご紹介してきました。空き家を放置することは、空き家の所有者にとってデメリットしかないと言っても過言ではありません。近隣トラブルや犯罪への発展を防ぎ、固定資産税などの無駄な費用がかからないよう、空き家をどのようにするかを早めに検討することが大切です。

参考記事一覧

リライフモード
空き家放置はダメなの?空き家対策特別措置法とは?

SUUMO-スーモ-
空き家を放置すると固定資産税が6倍になる? 空き家の税金対策と売却で使える補助金

オウチーノニュース
空き家問題とは?定義から原因、解決策まで解説!

POLUS ポラスグループ
空き家を放置した際に生じるデメリットとは?

国土交通省
空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報

相続会議
空き家だと固定資産税が6倍になるって本当? 対策と注意点を解説

 

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